セレンとは?体に不可欠なセレンの基礎知識:抗酸化・免疫・甲状腺ホルモンの3役「必須ミネラル」
セレン(Se)は「必須微量元素」と呼ばれるミネラルのひとつです。体内に存在する量はごくわずかですが、健康維持に欠かせない役割を担っています。主に以下の3つの作用が注目されています。
甲状腺ホルモン代謝への関与
甲状腺ホルモンを活性型に変換する酵素に必要な成分で、基礎代謝や体温調整に関わります。セレン不足は甲状腺機能低下や倦怠感の一因になる可能性があります。
抗酸化作用
セレンはグルタチオンペルオキシダーゼという酵素の構成成分として働き、活性酸素を除去します。活性酸素は細胞を傷つけ、動脈硬化やがん、老化を引き起こす原因となるため、セレンはアンチエイジングや生活習慣病予防に重要です。
免疫機能のサポート
免疫細胞の働きを活性化し、ウイルスや細菌の感染から体を守ります。特に風邪やインフルエンザ、最近では新型コロナウイルスの重症化予防との関連も研究されています。

セレンを多く含む食品と摂取の目安
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、成人の推奨量は 男性60µg/日、女性50µg/日 とされています。
主な食品のセレン含有量(100gあたり)
- マグロ(赤身):約140µg
- カツオ:約120µg
- 卵2個(1個約50g):約37µg
- 玄米(1膳100g):約15µg
- 納豆2パック(1パック50g):約10µg
👉 例えば、卵1個+納豆1パック+玄米ごはん1膳で、女性の推奨量をほぼ満たせます。さらにマグロやカツオの刺身を少量追加すれば、男性でも十分な量に達します。
習慣化しやすい食べ方の例
- 朝食:納豆ごはん+卵
- 昼食:玄米おにぎり+焼き魚
- 夕食:マグロやカツオの刺身を少し
このように「特別な食事」ではなく、日常の食卓で自然に取り入れることが可能です。

セレン不足と過剰摂取のリスク
不足した場合
- 抗酸化力の低下による 動脈硬化・がんリスクの増加
- 免疫力低下 による感染症リスクの増大
- 甲状腺機能低下 による倦怠感・代謝低下
中国の一部地域では、土壌にセレンがほとんど含まれないため、かつて「克山病」と呼ばれる心筋症が多発しました。これもセレン不足の典型例です。
摂りすぎた場合
セレンの耐容上限量は 400µg/日。
通常の食事で上限を超えることはまずありませんが、マグロやカツオを毎日大量に食べたり、サプリを過剰に摂ると、以下の症状が出ることがあります。
- 爪や毛髪の異常
- 吐き気・下痢など消化器症状
- 神経障害
👉 重要なのは「不足も過剰も避ける」こと。バランスが大切です。
サプリメントで補うときの注意点
近年はサプリでセレンを補う人も増えています。平島先生、秋山先生が監修している「ビタファイブ」には、
4粒で28µgのセレンが配合されています。
サプリを使う際のポイント:
- 食事と組み合わせて不足分を補う
- 耐容上限量(400µg/日)を超えないよう注意
- 亜鉛と同時摂取で抗酸化作用・免疫力強化の相乗効果が期待できる
さらに、セレンはビタミンEやポリフェノールといった抗酸化物質と一緒に摂ることで効果が高まるとされています。を担っているのです。
若いうちから始めたい腸活とセレン摂取
セレンは腸の免疫系とも深く関わっているため、「腸活」とセットで取り入れるのがおすすめです。
- 40歳を超えたら意識して摂取量を確認する
- 発酵食品(納豆・ヨーグルト)+食物繊維(野菜・海藻)と組み合わせる
- 好きな食材を選び、無理なく続ける
👉 「今日から少しずつ」が大切です。遅すぎるということはありません。
まとめ セレンは身近な食品で十分に摂れる
- マグロ・カツオ・卵・玄米・納豆を中心にバランスよく
- サプリは不足時に補助的に利用(過剰摂取は注意)
- 亜鉛やビタミンEと一緒に摂ると相乗効果あり
- 若いうちからの腸活+セレン習慣で健康寿命を延ばす
📌 本記事は たまプラーザ南口胃腸内科クリニック/福岡天神内視鏡クリニック の医師の見解と最新研究に基づき執筆しています。健康寿命を延ばす取り組みは、薬ではなく日々の生活習慣から始まります。
📝 用語解説
必須微量元素:体に必要だが、ごく微量しか存在しないミネラル。鉄や亜鉛、銅、セレンなど。
抗酸化作用:活性酸素を除去して細胞の酸化を防ぐ働き。老化や病気予防に重要。
グルタチオンペルオキシダーゼ:セレンを含む酵素。体内で強力な抗酸化作用を発揮する。
甲状腺ホルモン:代謝や体温を調整するホルモン。セレンが活性化に関与する。
耐容上限量:健康被害を防ぐために、1日で摂ってよい栄養素の最大量。