秋山医師
秋山医師
前編では“ベジファーストは必須じゃない”って整理しましたよね。太りやすさの正体は、実は糖質×脂質の同時摂取にあるんですよね。
平島医師
平島医師
そう。順番そのものより“何をどの配分で組み合わせるか”が本質でした。たんぱく質や脂質単独は血糖を上げにくい一方、糖質が入るとインスリンが出て脂肪がたまりやすいんです。
秋山医師
秋山医師
となれば、後編は“実際どう食べるか”ですね。毎日の食卓に落とし込めるような内容をご紹介しましょう!

ベジファーストが常識になった理由と、その落とし穴

これまで多くの方が信じてきた「ベジファースト」。
その背景には、血糖値を急激に上げないためという目的がありました。

確かに、野菜に含まれる食物繊維は糖の吸収をゆるやかにし、
血糖値の急上昇(血糖値スパイク)を抑える効果があります。

しかし近年の研究では、
「野菜を最初に食べるかどうか」よりも、
「何を、どれくらいの割合で食べるか」の方が重要だと分かってきました。

特に問題視されているのが、

  • 糖質を最初に多く摂ること
  • 糖質と脂質を同時に大量摂取すること

この2点です。

平島医師
平島医師
太る原因は脂質そのものじゃなくて、糖質と脂質の同時摂取なんですよ

新しい答えは「おかずファースト」+5:3:2プレート

そこで提案されたのが、
“おかずファースト”という考え方5:3:2の新しいプレート法です。

新プレート法の基本比率

  • 50%:たんぱく質+脂質
  • 30%:野菜(生・加熱どちらでもOK)
  • 20%:炭水化物(主食)

これまで主流だった「野菜多め・肉控えめ・脂は悪」
という考え方とは真逆の構成です。

なぜ脂質とたんぱく質をしっかり摂るのか?

動画内でも語られていましたが、
脂質をしっかり摂ることで、1日のエネルギー消費量が約300kcal増える
という研究報告があります。

秋山医師
秋山医師
油をしっかり摂るだけで消費が増えるなら、こんな楽なダイエット法はないですよね

脂質=太る、というのは古い栄養学の名残であり、現在ではその根拠はほとんど否定されています。

食べる順番が重要|糖質は“最後”が正解

配分と同じくらい大切なのが、食べる順番です。

基本の順番

  1. たんぱく質・脂質(肉・魚・卵など)
  2. 野菜
  3. 炭水化物(ご飯・パン・麺)

ここでポイントなのは、
糖質を最後に回すこと

糖質は血糖値を上げやすく、
血糖値が急上昇すると、
脂肪をため込むホルモン「インスリン」が大量に分泌されます。

日本人は特に、

  • 最初に白米を食べる
  • お腹いっぱいでもご飯を残せない

という食習慣があり、
結果的にたんぱく質や栄養価の高いおかずを残してしまうケースが多いのです。

平島医師
平島医師
旅館やフルコース料理って、ご飯は最後ですよね。 あれ、すごく理にかなってるんですよ

血糖値スパイクを防ぐ具体策と、良質な脂の選び方

甘い飲み物は要注意

特に注意したいのが、
ジュースや甘い飲料です。

液体の糖は咀嚼を必要とせず、
消化の過程をほぼ経ずに吸収されるため、
血糖値を一気に上げてしまいます。

そのため、

  • 家に置かない
  • 普段の飲み物は水・お茶・無糖飲料

を基本にすることが推奨されています。

良質な脂質の代表例

動画内で具体的に挙げられていたのが、

  • サバ・イワシ・シシャモなどの青魚
  • サバ缶
  • エゴマ油・アマニ油(オメガ3脂肪酸)

これらに含まれるオメガ3脂肪酸は、

  • 動脈硬化予防
  • 心筋梗塞・脳梗塞の予防
  • 認知症予防
  • 糖尿病合併症の予防

など、非常に多くの健康効果が期待されています。

一方で、ツナ缶などに使われる大豆油(オメガ6脂肪酸)は、
摂りすぎると炎症を促進する可能性があるため、
選ぶ際には注意が必要です。

まとめ|夕食を少し変えるだけで体は変わる

今回の話をまとめると、

  • ベジファーストにこだわる必要はない
  • 大事なのは「配分」と「順番」
  • おかずファースト+5:3:2プレートが基本
  • 糖質は最後、できれば夕食では控えめに
  • 脂質は恐れず、質を選んでしっかり摂る

ということになります。

平島医師
平島医師
夕食を少し変えるだけでも、 体型も健康も本当に変わりますよ

無理な制限をするのではなく、“食べ方”を変えることが、
長く続く健康への近道なのかもしれません。

📝 用語解説

ベジファースト
 食事の最初に野菜を食べることで血糖値上昇を抑える食事法。

おかずファースト
 たんぱく質や脂質を含むおかずを先に食べる考え方。

血糖値スパイク
 食後に血糖値が急激に上昇・下降する現象。

インスリン
 血糖値を下げるホルモン。過剰分泌は脂肪蓄積を促す。

糖質
 炭水化物に含まれる栄養素で、体内でブドウ糖に分解される。

脂質
 エネルギー源となる栄養素。適量摂取で代謝を高める。

たんぱく質
 筋肉や臓器、ホルモンの材料となる重要な栄養素。

オメガ3脂肪酸
 抗炎症作用を持つ良質な脂質。青魚やエゴマ油に多い。

オメガ6脂肪酸
 植物油に多く含まれる脂質。過剰摂取は炎症を促す可能性。

無作為比較試験(RCT)
 医学研究で信頼性が高いとされる研究手法。

ベジファースト
【ベジファーストはもう古い:後編】 おかずファーストで太りにくく“食べて痩せる”は順番と配分で決まる No.587