平島医師
平島医師
最近、整腸剤を飲む方が本当に増えましたよね。コロナ禍以降、健康維持のために毎日飲んでいるという方も多い印象です。
秋山医師
秋山医師
そうですね。以前は便秘や下痢など症状が出た時だけ飲むイメージでしたが、今では腸内環境を整えて健康維持に役立てたいという方が増えています。
平島医師
平島医師
ドラッグストアでも新ビオフェルミンSやビオスリーは常に人気商品ですし、整腸剤市場そのものも伸びていますね。
秋山医師
秋山医師
今回は人気の整腸剤2種類と、私たちが監修しているラクエイドを比較しながら、それぞれの特徴を分かりやすく解説していきましょう。

【プロモーションに関するお知らせ】

本記事には、出演医師が開発・監修に関わる商品に関する紹介が含まれています。記事内の医学・健康情報は、一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の商品による効果を保証するものではありません。商品の利用については、体調や服薬状況をご確認のうえ、必要に応じて医師・薬剤師などの専門家へご相談ください。

    整腸剤市場が伸び続けている理由

    整腸剤は近年、大きな注目を集めています。実際に2022年以降、市場全体の売上は39か月連続で前年同月を上回るなど、健康志向の高まりを背景に需要が拡大しています。

    以前は「便秘になった」「下痢をした」といった症状が出た時だけ服用するケースが一般的でした。しかし現在では、腸内環境を整え、毎日の健康維持や免疫機能のサポートを目的として継続的に服用する人が増えていることが、市場拡大の要因と考えられています。

    腸には体内最大級の免疫細胞が集まっているため、近年は「腸活」という言葉も広く知られるようになりました。腸内細菌のバランスを整えることが全身の健康につながるという考え方が一般にも浸透しつつあります。

    お腹が痛い時に整腸剤はすぐ効く?

    整腸剤について誤解されやすい点の一つが、「お腹が痛くなったら飲めばすぐ治る」というイメージです。

    しかし整腸剤は、腸内細菌のバランスを少しずつ改善していくことを目的とした製品であり、服用してすぐに痛みを改善する薬ではありません。

    胃腸の痛みの原因にはさまざまありますが、腸のけいれんによる痛みでは、腸の動きを抑える薬が使用されることがあります。動画内でも紹介されているように、代表的なものとしてブスコパンがあります。

    一方で、「お腹が痛いからロキソニンを飲む」という方もいますが、ロキソニンは炎症や筋肉・関節などの痛みを抑える薬であり、腸のけいれんそのものに作用する薬ではありません。

    実際には「飲んだから効いた」と感じることもありますが、これはプラセボ効果と呼ばれる心理的な影響による可能性があります。安心感によって自律神経の緊張が和らぎ、結果として症状が軽く感じられることもあるためです。

    そのため、整腸剤は「痛み止め」ではなく、日頃から腸内環境を整えるためのサポートとして活用することが大切です。

    「乳酸菌」という言葉は、糖を分解して乳酸を多く作る細菌の総称として生まれました。名前の由来をたどると、1780年にスウェーデンの化学者シェーレが、酸っぱくなった牛乳から「乳酸」を発見したことに行き着きます。その後、1857年にフランスのパスツールが、乳酸発酵には微生物が関わっていることを明らかにし、乳酸菌研究が本格化しました。面白いのは、乳酸菌が牛乳だけにいる菌ではないこと。味噌、漬物、しょうゆ、野菜、人や動物の腸内など、さまざまな場所に存在します。また「乳酸菌」は特定の一種類を指す学名ではなく、性質の似た複数の菌をまとめた呼び名なのです。

    今回比較する3つの整腸剤

    今回比較するのは、市販薬として高い人気を誇る新ビオフェルミンSビオスリーHI錠

    そして医師監修のラクエイドの3製品です。

    比較したポイントは次の4つです。

    • 配合されている菌の種類
    • 生菌か死菌か
    • 1錠あたりの菌数
    • 飲んだ菌がどれくらい腸まで届くのか

    また、それぞれ服用方法にも違いがあります。

    新ビオフェルミンSは1回3錠を1日3回、合計9錠服用します。ビオスリーHI錠は1回2錠を1日3回、合計6錠です。一方、ラクエイドは1日3粒というシンプルな摂取方法となっています。

    配合されている菌にはどんな違いがある?

    新ビオフェルミンSには、ビフィズス菌・フェーカリス菌・アシドフィルス菌の3種類が配合されています。

    ビフィズス菌は大腸を代表する善玉菌として知られ、腸内環境を整える働きがあります。フェーカリス菌は非常に小型の乳酸菌で、多くの整腸剤にも採用されている菌です。アシドフィルス菌は酸や熱に比較的強く、生きたまま腸へ届きやすい乳酸菌として知られています。

    一方、ビオスリーHI錠には酪酸菌・ラクトミン・糖化菌が配合されています。酪酸菌は短鎖脂肪酸である酪酸を産生する菌として知られ、芽胞という殻に守られているため胃酸にも強い特徴があります。ラクトミンは増殖力が高い乳酸菌、糖化菌は乳酸菌やビフィズス菌の増殖を助ける働きが期待されています。

    ラクエイドには乳酸菌とビフィズス菌に加え、善玉菌のエサとなるキシロオリゴ糖や難消化性デキストリン、さらに乳酸菌・ビフィズス菌由来の産生物質なども配合されています。

    生菌と死菌の違いとは?ラクエイドが「死菌」を採用している理由

    整腸剤を比較する際、多くの方が気になるのが「生菌」と「死菌」の違いではないでしょうか。

    新ビオフェルミンSとビオスリーに配合されている菌は、いずれも生菌です。生菌とは、生きた状態で製品に配合されている菌のことで、「生きたまま腸まで届く」という表現を目にしたことがある方も多いでしょう。

    近年ではヨーグルトや乳酸菌飲料でも「生きて腸まで届く」というフレーズが広く使われており、生菌の方が優れているというイメージを持たれる方も少なくありません。

    一方、ラクエイドに配合されている乳酸菌とビフィズス菌は死菌です。「死んだ菌では意味がないのでは?」と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。

    ラクエイドが死菌を採用しているのは、きちんとした理由があります。

    生菌は胃酸や胆汁の影響を受けながら腸へ到達します。そのため、すべての菌が生きたまま腸まで届くわけではありません。一方、死菌は腸内で善玉菌の働きを助けたり、免疫細胞へ直接働きかけたりすることが期待されており、近年では死菌(ポストバイオティクス)の研究も進んでいます。

    つまり、生菌か死菌かだけで優劣を判断するのではなく、「どのような目的で配合されているのか」を理解することが大切です。

    それぞれ特徴が異なる整腸剤

    今回比較した3製品はいずれも複数の菌を配合しており、それぞれ異なる特徴があります。

    新ビオフェルミンSは、ビフィズス菌と2種類の乳酸菌を組み合わせたバランスの良い整腸剤です。

    ビオスリーは酪酸菌を中心に構成され、小腸・大腸の両方へ働きかけることを意識した設計となっています。

    ラクエイドは乳酸菌やビフィズス菌だけでなく、善玉菌のエサとなるキシロオリゴ糖や難消化性デキストリン、さらに乳酸菌由来の産生物質まで配合されている点が特徴です。

    いずれも腸内環境をサポートすることを目的としていますが、配合されている菌や考え方には違いがあります。

    今回の前編では、各整腸剤に配合されている菌の種類や、生菌・死菌という大きな違いについて解説しました。

    後編では、1錠あたりに含まれる菌数や、実際にどのくらいの菌が腸まで届くのかなど、さらに詳しく比較していきます。整腸剤選びで迷っている方は、ぜひ続編も参考にしてください。

    まとめ

    整腸剤は近年、便秘や下痢などの症状改善だけでなく、健康維持や腸活を目的として継続的に利用する人が増えています。今回比較した新ビオフェルミンS、ビオスリー、ラクエイドはいずれも複数の菌を配合していますが、使用している菌の種類や、生菌・死菌といった考え方には違いがあります。整腸剤を選ぶ際は、「生菌だから良い」「死菌だから悪い」と単純に考えるのではなく、それぞれの特徴や目的を理解し、自分に合った製品を選ぶことが大切です。

    用語説明

    ① 整腸剤
    腸内環境を整え、便秘や下痢などの改善を目的とした薬やサプリメントです。

    ② ビフィズス菌
    大腸に多く存在する善玉菌で、腸内環境を整える働きがあります。

    ③ 乳酸菌
    糖を分解して乳酸を作る善玉菌の総称で、腸内環境の維持に役立ちます。

    ④ 酪酸菌
    短鎖脂肪酸の一つである酪酸を産生し、大腸の健康維持に関わる菌です。

    ⑤ 生菌
    生きた状態で配合されている菌のことです。

    ⑥ 死菌
    加熱などによって増殖しない状態になった菌で、免疫への働きが期待されています。

    ⑦ 短鎖脂肪酸
    腸内細菌が食物繊維などを分解して作る成分で、腸のエネルギー源となります。

    ⑧ 難消化性デキストリン
    水溶性食物繊維の一種で、善玉菌のエサにもなる成分です。

    ⑨ キシロオリゴ糖
    ビフィズス菌などの善玉菌を増やす働きが期待されるオリゴ糖です。

    ⑩ プラセボ効果
    薬効成分による作用ではなく、「効く」と信じることで症状が改善したように感じる心理的作用のことです。

    乳酸菌
    今回は、人気の整腸剤として知られる新ビオフェルミンS、ビオスリーHi錠、そして医師監修の乳酸菌サプリ ラクエイドを、菌の種類・生菌か死菌か・菌数などの視点からわかりやすく比較していきます。整腸剤やサプリメントはどれも同じように見えて、実は配合されている菌や設計の考え方に違いがあります。動画では、それぞれの特徴を整理しながら、整腸剤選びのヒントを医師の視点でお伝えします。整腸剤が気になっている方、普段なんとなく選んでいる方はぜひ参考にしてください。

    ※本動画は一般的な健康情報の提供を目的としており、特定の商品や効果を保証するものではありません。